水の分子は水素と酸素からできていて、分子式でH2Oと表されることは、中学校の教科書にも出てくることです。しかし、この分子を電子顕微鏡などで視ることはできないので、どんな形で存在しているのか、よく分かりません。私たちが日常、目にする「水」は液体で、固体になると氷、空気中に飛び出して水蒸気や、霧や雲にも変化します。もっと細かい、ナノ分子(1万分の1mm
)から、さらに小さくなると、どんな機能が出てくるでしょうか。
【機能~そのマクロからミクロへの展開~】
①手足を洗うように、洗浄作用があります。なぜか? これを説明するにはミクロな水の話になります。ものを溶かす、②溶解作用があります。これも詳しく説明すると面倒なことです。溶かす相手により、また温度によっても変わります。溶けた時の形態も違い、かなり複雑な現象です。さらに③冷却作用も、様々な場所で大切な機能です。そして液体の水のままでは、水力発電で利用されるように、"エネルギー"を生み出します。さらには水を分解して、水素を取り出すと、燃料電池の燃料の一部として作用します。これはもう、ミクロな水の働きです。さらに、④運搬作用はマクロな水では、"運送"です。また私たちの体はもとより、動植物の体とも大いに関係する超ミクロな水は、細胞に吸収されやすいです。それには、各臓器にある"アクアポリン" というタンパク質が関係しています。